格ゲー初心者が1年でプロゲーマーになって世界大会で優勝するまでにした3つのこと

ゲーム

どうもこんにちはこへうです。今回は私が格ゲーの世界大会で優勝するまでにやってきたことを簡単にお伝えいたします。

結論から言うと「①情報収集 ②練習と改善 ③大会に出る」 この3つです。

私は2年前まで格ゲー初心者でした。ストリートファイターもスマブラもほとんどやったことがありませんでした。スマブラは小学生の頃に友達の家でやったことがあるぐらいです。地域最弱でした笑

そんな私でも、「ARMS」という任天堂の格ゲーにハマり、発売から1年でプロゲーマーになりEVOという世界大会で優勝するまでに成長しました

格ゲーの祭典EVO2018(ラスベガス) ARMS部門で優勝したときの写真

こへうのゲーム超略歴

2017年6月 ARMS開始

2018年3月 プロゲーミングチームDeToNatorに加入

2018年8月 EVO2018 ARMS部門で優勝

その過程で数多くの壁にぶつかり、厳しい葛藤に苛まれました。その過程で学んだことはとても多いです。 今回はそのうち、「初心者なのにどうやって格ゲーを上達させたのか」を書かせていただきます。

プロゲーマーの中には様々なゲームをすぐに理解し一瞬で攻略できる人もいますが、私はそのタイプではありません。成長に時間がかかるタイプです。だからこそ必死に考えてたくさん努力してきました。

これは、 自分なりに「ゲームを上手くなるにはどうすればいいのか」を全力で考え抜いた、その道筋です。 個人的には王道だと思っています。おそらく格ゲーを本気でやっている方からすれば当たり前のことしか書いていないはずです。

「格ゲー上手くなりたいけど何をすればいいのかわからない!」という人の参考になればと思います。

勉強でも東大合格まで必死に努力しました。ご興味があれば併せてご覧ください。

参考記事:偏差値33の私が東大に合格するまでに心がけた3つのこと

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情報収集

ゲームは情報戦です。相手よりも多くの情報を持っていた方が有利になります。

ですから、ゲームを上手くなるためには徹底的に情報収集する必要があります。

何も知らない状態

ところが私は全然格ゲーをやったことがなかったので、何一つ知りませんでした。格ゲーの用語すら全然知りません。例えば「起き攻め」という言葉すら知りませんでした。

しかしそんな状態でも、とりあえずゲームは楽しめます。私は「ARMS」というゲームを始めたとき、とにかく楽しみました。最初は何も知らなくてもいいのです。難しいことを考えずにプレイしまくる。

そして一定のレベルに達して壁にぶつかったときに「もっと強くなりたい」「あの人に勝ちたい」「大会で名を上げたい」と思ったのです。

そこで初めて「どうやって強くなれば良いのか」を考え始めます。

「何も知らない状態でゲームを楽しむ」→「もっと強くなりたいと思う」→「情報収集する」という順番です。

面白いと思ったゲーム、もっと強くなりたいと思ったゲームで情報収集をしてください。いきなり情報収集から始めてもつまらなくて続かないです。仕事じゃなくて「ゲーム」ですからね。

自分のゲームについて調べる

「もっと強くなりたい」と思ったらまず自分のゲームについて調べます。私が最初に調べたのは「そのゲームで一番強い人」でした。

強い人は当然そのゲームについて多くの情報を持っています。なので、その人が発信している情報があればそれを見つけます。

私はまずYoutubeでARMSについて調べました。そしてその中で実績がある人(ex.発売直後にカンストしている、大会で上位の成績をとっている、Youtubeの再生回数が多い)の動画を見まくりました。初心者向けに解説してくれている動画を見ました。

するとそこには自分が知らない情報がたくさんありました。強いのはこのキャラで、弱いのはこのキャラ、そしてこれとこれの相性が良いので、これを使ってくる相手にはこれを使った方がいい、など。

「ARMS」では初期のころ「キッドコブラ」というキャラが最強でした。私も「キッドコブラ」には苦労させられていたので、キッドコブラに対して何をすればいいのかを調べました。

このとき、詳しい理論はわからなくても「こういう行動をすればいい」というのを一つでも知れたので、少しはマシになりました。初心者から抜け出したのはこのタイミングだと思います。

しかし、その情報を知ったうえでプレイしているうちに「ある程度までは勝てるけどそれ以上の相手に絶対に勝てない」ということに気づきました。そのときは理由がわかりませんでした。

そこで私はARMSのトッププレイヤーの動きを観察しました。Youtubeで配信をしているところをずーっと見ていて、自分と違うところを洗い出しました。

そうすると私に欠けている基本動作が1つ見つかりました。その基本動作のことを私は全く知らなかったのです。その基本動作を自分で再現してみて、繰り返し練習しました。

このように、自分と上位プレイヤーの違いを発見して、それを自分のものにするというのをひたすら繰り返しました。

そうしているうちにランクもするすると上がっていきました。

他にも自分が使っているキャラのトッププレイヤーの動きを真似してみたり、動画から少しずつ情報を得たりして、だんだんと実力がついていきました。

「格ゲー」に広げてみる

しばらくはそのままランクも上がったものの、また壁にぶつかりました。

上位勢にも少しは勝てるようになったものの、「どうしても勝てない人たち」がいるのです。彼らは他の格ゲー(ex.スマブラ)をやったことがある人がほとんどでした。

この時点でも私は「起き攻め」という言葉の意味を知りませんでした。言葉自体は聞いたことがあるけれども、それがなんなのかよくわかっていない状態。

そこで彼らとの違いは「格ゲー経験の差」にあるのだと気づいたのです。そこから私は他の格闘ゲームの理論について調べました。

「起き攻め」「リスクとリターン」「ライン管理」「択」「すかし」「固め」等々…。Wikiやサイトを見て、わからない用語があればその都度調べました。そうやって少しずつ知識を増やしていったのです。

このとき、できるだけ一般化しやすそうなものを選びました。例えばARMSとストリートファイターではゲームシステムが全然違うので、ストリートファイターでしか通用しないものは除外しました。そして、格闘ゲームの理論を自分のゲームに適用したらどうなるのかをよく考えました

例えば「起き攻め」という考え方がなかった私は、相手がダウンしても起き攻めするために前に出るということがありませんでした。しかし「起き攻め」について学んでからは、相手がダウンしたら前に出て追加のリターンを取りに行くようになりました。どうやったら有利なじゃんけんができるか、起き攻めの状況を整理して分析するということができるようになったのです。

「起き攻め」のやり方はゲームによって違いますが、その考え方、なぜ起き攻めをするべきなのか、だいたいどういう理由で起き攻めの択を選ぶのかなどはどの格ゲーにも共通していると思います。これはARMSのことだけを調べていても出てこなかったことです。

他にもライン管理の仕方や有利状況の判断なども他ゲーの理論をヒントに、自分なりに組み立てていきました。

こうして少しずつ、格ゲー経験者に追いついていきました。

プレイヤーのことも調べる

しかし私はこれだけで満足しませんでした。

上位勢の中でもそれなりに闘えるようにはなったけれども、まだまだ勝てない人がたくさんいたのです。成長の壁を感じていました。

もっともっと強くなりたい、そう思った私は「格ゲーのトッププロ」がどういう人たちで、どういう考え方をしているのかを知りたくなりました。そこで私は格ゲー界でトップを走る人たちについて数多く調べました

まず初めに出てきたのはウメハラさんでした。格ゲー界の黎明期から走り続けてきた、レジェンド中のレジェンドです。そこでウメハラさんが書いた本を手当たり次第に読みました。自分が格ゲーに対して感じていた疑問のヒントがあるのではないかと思ったのです。

ウメハラさんの本には繰り返しある内容が書かれています。

「目先の勝利より、長期的な成長を優先する」というものです。

こうやって格ゲーのトッププロのことを調べるまで、私は自分の方針が定まっていませんでした。毎日ぼんやりとゲームをプレイしているような感覚です。強い人と当たっても「勝てたらいいなあ」というぐらいの気持ちしかありませんでした。

しかしウメハラさんの本を読んでからは「今日勝てなくても、1日で1つだけでもいいから成長しよう」という方針を立てました。たとえ今は勝てない相手だとしても、1年、2年後には自分の方が強くなる、ということを目標にしたのです。そのために、負けて萎えたり諦めたりするのではなく、1日1つずつでも課題を発見して改善していくことにしました。本当に小さなことでもいいので一歩一歩確実に積み重ねていくということです。

また、ときどさんの本も読みました。東大卒のプロゲーマーで、ずっと最前線で闘ってきた人です。その中でもやはり、単に目先の勝利を求めるのではなく、自分の道を信じて情熱を燃やし続ける重要性が説かれていました。「東大卒プロゲーマー」には、目先の勝利に固執して失敗した話や、プロゲーマーとして生きていく決意をした経緯などが書かれていて、自分の人生をどう考えるのか、ゲームにどう向き合うのかという姿勢も学べました。

ウメハラさんやときどさんの格ゲーに対する向き合い方を学んだことで、私も「目先の勝利よりも自分の成長を積み上げる」という格ゲー哲学のようなものが身に付きました

他にも、スマブラ勢のaMsaさんのブログやZeRoさんのインタビュー記事、音ゲーのプロの記事などここに挙げきれないほど色々読んで、ゲームでトップに上り詰めた人々の考え方、エッセンスを学びました。

http://amsa.hatenablog.com/

日本人初プロスマブラーaMsaさんのブログ。プロ意識の高さに脱帽。

https://www.redbull.com/jp-ja/zero-on-his-past-and-the-future-of-smash-bros-4-2017-14-04

スマブラfor最強プレイヤーZeRo氏のインタビュー記事。

このようにして私は単にゲームのプレイを磨くだけでなく、プレイヤーとして、人間としてどういうスタンスでゲームに向き合うべきかを自分なりに考えました。

こういったことをしっかり身につけるか身につけないかで、長期的な上達や結果は大きく変わってくると思います。ただ「ゲームの上手い人」で終わるのか、それ以上に自分を人間として磨くのか。

そこの覚悟の違いによって、長期的に見るとどんどん差は開いていくはずです。

さらに広げてみる

プロゲーマーの世界はいかんせん歴史が短いので、参考になる書籍や先人が少ないのも事実です。まだ物足りなかった私は、他の分野のトップを走る人たちの本も読みました。

例えば将棋の羽生さんです。彼は勝負の世界のトップを走り続けています。その勝負に対する考え方を学べば何か得られるものがあると考えた私は、羽生さんの本をたくさん読むことにしました。

結果大正解でした。大局観や決断力の話などは、格ゲーにも応用できるものでした。他にも勝負に対する向き合い方、羽生さんの過去の対局経験などはとても参考になりました。やはり成長するにはまず先人たちを参考にすべきだと思います。ここでは紹介しきれませんが、他にもゲームに限らず各界のトップで闘う人たちのことを調べました。

面白いのは、だいたいトップで勝ち続ける人たちは同じようなことを言っているということです。

努力を惜しまない

目先の勝利より日々の成長

積み重ねることの重要性

情熱を燃やし続けること

楽しむこと

人間としても成長すること

などです。

こういったエッセンスを抜き出していくことで、自分なりの「ゲーム観」ができあがっていきました。

情報の幅を広げていく

人に聞く

ゲームの情報収集についてはネットで調べるのが主です。

しかしそれ以上に重要なのが「人に聞く」ことです。

自分でやっていても気づかないことは多くあります。例えば対戦してくれた相手に「自分のプレイのどこが強いか」「どこが弱いか」などを聞くのは大事です。また、自分の知らない動きがあるときや理解できないことがあるときは、それを知っている人に聞くのがいいでしょう。

もちろんちょっとググって出てくるようなことや誰でも知っているような基礎知識を人に聞きまくるのはマナーとしてNGです。しかし、調べてもわからなかったり、相手がすぐに答えてくれるような状況なら積極的に質問するべきだと思います。

私も煮詰まった時は、チームメイトに聞いてアドバイスしてもらいました。そういうアドバイスがなければ私は間違いなくここまで成長していないです。

人にこういったアドバイスを聞くためにも、そのゲームをやっている人たち(=コミュニティ)と仲良くなることは大事です。同じゲームが好きなんだし、話せばとても楽しいはずです。最低限のマナーは守って、積極的にコミュニティに関わっていきましょう。

私もゲームのコミュニティなど全然知らなかったのですが、ARMSの配信をしたりTwitterでつながったりしているうちに、自然とコミュニティに入っていきました。もしそうではなく、一人で黙々とやるだけだったら情報不足で強くなれなかっただろうし、途中でつまらなくなって辞めていたかもしれません。

集めた情報を自分の中に取り込む

情報を集めたら、それを自分なりにまとめていきましょう。人によってはスマホのメモアプリにメモしまくる人もいます。

私は紙のノートにまとめていました。キャラ別、人別などに分けて整理していました。

ARMS用ノートの一部
プレイヤー対策の一部
アイデアなども書き込んだ

そしてそれをプレイに反映させていきます。得た情報をもとに徹底的に試していきます。学んだ動きなどをゲームでやってみるのです。例えばコンボなどは身に着くまで練習しましょう。少し難しいものでもチャレンジしていきます。

その中から実戦で使えそうなものをメモして、実戦に組み込んでいきます。実戦で使えなさそうな情報でも、なんとか実戦で使えないかを考えます。例えば自分には難しすぎるコンボや動きなどは、それをいくらか簡略化すれば使えないか、などを考えます。

①情報をまとめる(頭に入れる)→②実戦で使って自分のものにする(練習する)→③身体になじませていつでも使えるようにする(身体にたたきこむ)、です。

「大会に出る」のところでも書きますが、大会中はあまり多くのことを考えられません。思考はできるだけシンプルにしておく必要があります。難しいコンボであればいくつか省略する、難しい動きであれば必要最小限の動きにする、などして要領よく自分のものにしていきましょう。

いきなり難しいことを完璧にやろうとするのは無理です。1つずつ確実に身につける意識をもちましょう。

そして、練習と改善を繰り返していく中で、さらなる情報収集をしましょう。わからないことがあるたびにきっちり情報収集して、自分の中で消化していくことが重要です。

練習と改善

ゲームの最低限の基礎を知る

私は説明書を読まずにゲームをやるタイプでした。ですからARMSを始めたときもとりあえずプレイしていました。ARMSはとてもシンプルなゲームだったのでそこまで調べる必要はなかったのです。

しかしゲームを始めるときにそのゲームの最低限の基礎ぐらいは知っておいた方がいいと思います。例えば操作方法と勝利条件、特殊技の発動条件ぐらいは知っておいた方がいいでしょう。

意外と知らない操作方法があるかもしれません。

プレイする

とにかくプレイしましょう。細かいことはいいので、最低限の操作方法と勝利条件を知ったら適当に動かして遊びまくりましょう。

私もARMSを始めたときはとにかく遊びまくりました。ストーリーモードのようなモードをクリアしないとオンラインマッチに進めないので、とりあえずCPUを倒していました。ボスを倒すのに4時間ぐらいかかったのが良い思い出です。格ゲーがうまい人だともっとサッとクリアしていましたが、私はそのときとても下手だったんですね。しかし、難しいからといってARMSをやめることはありませんでした。とにかく面白かったです。

そうやってなんとかCPUを倒してからオンラインの対人戦に行くと、もっと勝てませんでした。CPUに勝てないとかいうレベルじゃなくて、「このままじゃ絶対勝てない」という感覚でした。ここにきてようやく情報収集を始めました。

このように、最初はとにかくゲームを楽しむこと、そして「もっと強くなりたい」と思った時にしっかり情報収集を始めるべきだと思います。「もっと強くなりたい」と思わなかったら情報収集する必要はないです。面白くないゲームの情報収集ばかりしていても、飽きるしつまらないでしょう。

とにかくゲームを楽しむ→ハマる→もっと強くなりたいと思う→情報収集

この順番がモチベーションを保つ上で大事だと思います。

負けた原因を分析する

情報収集をして、それをどうやって生かすか。

手っ取り早いのが負けた原因を分析してそれを徹底的につぶしていくというやり方です。

では負けた原因をどうやって分析するのかというと、私は以下のやり方をしていました。

①マクロ視点とミクロ視点で分析

問題を分けて考える

です。

①マクロ視点とミクロ視点で分析

マクロ視点とミクロ視点

マクロ視点というのは「広い視野でみること」です。マクロ視点で見るときは細かいことは気にせず、大雑把に「なぜ負けたか」を考えます。

例えば、「相手に攻めを継続された」「相手の勢いに負けた」「後ろに下がってしまった(ビビってしまった)」「途中まで勝っていたのに気が緩んで負けた」という分析の仕方です。

「大会に出る」でも書きますが、大会中はこういう大雑把な視点での思考がメインになります。いちいち「相手があれをしてきたらこうして、これしてきたらこうして…」という風に細かく考えるのは難しいです。個別の動きは身体が勝手に動くレベルにしておいて、頭で考えるのは基本的に大雑把な視点です。

マクロ視点は大雑把にプレイの方針を決めるのに役立ちます。

例えば攻めが強い相手と闘うときには「この人はどんどん前出てくるから、こっちは攻撃をおいて牽制気味に闘おう。相手と一定距離を保ちつつ壁際に追い込まれないようにしよう。相手のリスクの高い行動を狩ろう」という方針を立てられます。他にも、こちらが勝っているときに「あ、これ気が緩んでいるな。負けるパターンだ。気を引き締めよう」と考えることができます。

このように、簡略化した思考で闘うために、マクロ視点での分析は欠かせません。

一方、ミクロ視点というのは「細かい視点でみること」です。具体的な一つ一つの行動を分析していきます。

例えば「ここでこの行動をしたから相手からこういう反撃をくらって負けた」「相手の必殺技に対してこの対応をしたから大ダメージをくらった。そのせいで逆転された」「このタイミングで必殺を使っても当たらないのに使ってしまった」という風に、リプレイを一コマ一コマ丁寧に見ていきます。

そのうえで、失敗した行動の一つ一つに対して「ここはこうすべきだった」という回答を用意していきます。次にその場面に出くわしたときに、二度と失敗しないようにします。そうして一つ一つの行動に対する回答、対策を用意していって、少しずつレベルを上げていきます。

最後に、マクロの分析とミクロの分析を組み合わせて考察します。

例えば、ミクロの視点で「相手のあの攻撃をされるとかなりきつい」という場合、そういう状況にならないようにマクロの視点で試合を組み立てましょう。

例えば相手が「起き攻めが強い」キャラクターを使っていたとします。そして自分が残り体力ギリギリで、壁際に追い込まれたとします。この状況だけを切り取ってミクロの視点で見た場合「詰み」でしょう。ほぼ確実に負けます。

ミクロの視点で分析するときは特定の状況で行動を分析するので、勝つのは不可能ではないか、という気持ちになるときもあります。

しかしマクロの視点で分析すると違ったものが見えてきます。マクロの視点でこれを分析すると、「体力ギリギリで壁際に追い込まれないように立ち回るべき」という対策が考えられます。

全体的に壁際に追い込まれないように低リスクで立ち回り、相手の行動をさばいていく、そしてダウンを取られないように極力気を付ける、必殺などは相手の攻撃に対するカウンターや起き攻めから抜けるために温存しておく、という対策が考えられます。

そのうえでさらにミクロの視点に戻り、「相手が自分をダウンさせる行動・ルート」を分析し、「それを回避するためのこちらの具体的な行動」を準備していきます。

そうやっていくうちに「こちらが絶対にすべきでない行動(高確率でダウンさせられるような高リスクな行動)」などが見えてくるので、それは絶対にやらない、という風に一つ一つ積み重ねていきます。そういうミクロ視点での具体的な行動は、ほぼ無意識で出せるようになるまで練習するべきです。大会中にミクロ視点の細かいことまで考えるのは至難の業ですから。

マクロ視点の分析とミクロ視点の分析を組み合わせることで、より的確に判断ができるようになってくるはずです。

頭では「相手は起き攻めが強いので、こっちはダウンさせられないように気を付けよう」と大雑把に考えて(マクロ視点)、ダウンさせられないような低リスク行動をほぼ無意識で繰り返していく(ミクロ視点)、という感じです。

②問題を分けて考える

分析をするときに気を付けたいのが、すべてをごっちゃにしてしまわないことです。「なんとなく攻撃をたくさん受けたから負けた」などとぼんやり考えるだけだと思考の整理ができないし、課題が見えてきません。

例えば負けた原因は「相手の攻めに上手く対応できなかった」からかもしれないし、「うまくダメージを稼げなかった」からかもしれません。

「相手の攻めに上手く対応できなかった」ことが負けの原因の場合、相手の攻撃のさばき方や、守りのやり方を考える必要があります。「うまくダメージを稼げなかった」ことが負けの原因の場合、自分がどう攻撃すべきかを考える必要があります。そういうときは「攻めている場面」と「攻められている場面」を分けてリプレイを見直し、それぞれの場面での自分と相手の行動を分析してみるべきです。自分のどういう攻撃が通っていて、相手のどういう攻撃が通っているのかを考えましょう。

状況によって分けることも考えられます。私は「起き攻め」「被起き攻め」「打ち合い」で状況を分けて分析していました。例えば試合を分析するときは以下のようにします。

①起き攻めの場面を切り取る。相手の起き上がり行動に対して、自分のどんな行動が通っていてどんな行動が通っていないのかをメモしていく。そのうえで、こちらが最大リターンをとれるパターン・最小リターンにしかならないパターンを整理していく。

②起き攻めされている場面(被起き攻め)の場面を切り取る。こちらの起き上がり行動に対して、相手のどんな行動が通っていてどんな行動が通っていないのかをメモしてく。そのうえで、最小のダメージで起き攻めから抜けられるパターン・最大ダメージを取られてしまうパターンを整理していく。

③打ち合いの場面を切り取る。どの攻撃が起点となって試合が動いているのかを考える。例えば相手のある攻撃で自分がダウンさせられている場合は、その相手の行動が起点になって有利不利状況が動いているので、それに対する対策を考える。

このように、すべてを一気にまとめてやるのではなく、「攻め・守り」「起き攻め・被起き攻め・打ち合い」「序盤・中盤・終盤」などのように、何かしらのテーマに切り分けて分析した方がいいです。

分析の一例。ブロック分けして見やすくした。

このテーマの設定の仕方は人によってそれぞれだと思います。しかし、自分なりにテーマを設定して、問題を切り分けてから分析すべきだと思います。

あとはマクロ視点とミクロ視点で分析して、対策を考えていきます。

追記:

ここでは「負けた原因」としていますが、勝てるようになってきたら「勝った理由」も分析しましょう。ここで書いたのと同じ手法が使えます。

私は、勝てるようになってからは「自分が勝った理由」と「相手が負けた原因」を分析していました。より深い理解につながります。

再び情報収集

そうやって負けた原因などがわかってきた場合、それをもとにさらに情報収集をします。

自分では反撃の仕方がわからない行動などを検索したり、人に聞いたりすることで回答が見えることがあります。

改善プランを立てる

負けた原因を分析して、情報収集まで済んだら、改善プランを立てます。

例えば私は安定志向で闘うことが多かったため、なかなかリターンを取れずに相手に攻めつぶされて負けるということがよくありました。そこで攻めを強化すべきだと思った私は「必殺の打ち方」と「起き攻め」を徹底的に鍛えるべきだと結論付けました。

それに基づいて「とにかく攻めることを意識する」という改善プランを立てました。

改善プランに基づいて練習する

改善プランに基づいて、私はとにかく強気で相手を攻めまくりました。それまで起き攻めもほとんどしたことがなかったので毎回手痛いカウンターをもらい、たくさん負けました。

しかし負けるたびに「なぜ負けたのか」を考えてリプレイを見返し、「この時はこれをしてはいけない」とか「相手がこの行動をしたときは確定でこちらの攻撃が通る」というようなことを一つ一つメモしていきました。上述の分析の仕方をフル活用です。

そうするとだんだんと攻めも上手くなってきて、しっかりとリターンがとれるようになりました。

練習を始めたときにたくさん負けるのは仕方ないことです。なぜならそれまでやってこなかったことをやっているのですから。こういうときに「情報収集」して得た「目先の勝利より、長期的な成長」という格ゲー哲学が支えになりました。

もしこのときにたくさん負けて諦めていたら、その先の大きな成長はなかったでしょう。

「今日の負けは明日の勝利のため」です。

実践する

そうやって一つ一つ積み重ねたら、あとは実践するだけです。

大会を意識した練習をして、大会に臨みましょう。

大会に出る

下手でも大会に出る

強くなりたいならとりあえず大会に出るべきです。「いや自分はまだ下手だから…」などと足踏みしてはいけません。大会で得られるものはとてつもなく多いです。たとえ大会で負けても誰も気にしません。安心してください。

私が初めてゲームの大会に出たのは2017年のARMS公式大会です。それまでゲームの大会に出たことはありませんでした。このときカンスト(=ランク上限)にも達しておらず、中級者でちょっと頑張っている人ぐらいの実力でした。

正直このころはARMSのことを全然わかっていなくて、まだまだノリでプレイしているような状態でした。 それでも何回か勝つことができました。大会で勝ったときの快感と負けたときの悔しさを 味わうことで、また次も頑張ろう、一番になるまで頑張ろうと思えました。

大会特有の空気を知る

大会では普段の練習と違うところが多々あります。対戦相手も勝ちたくて来ているので、緊張感があります。負けたらそこで終わる。その緊張感は普段の練習では味わえません。

また、ギャラリーがいるというところも大きく違います。多くの人に観られながら戦うという経験は練習ではなかなかできません。良いプレイをすればギャラリーは勢いづきますが、自分は調子に乗らないように注意しなければならなりません。逆に相手が良いプレイをしたときはギャラリーが湧きます。それでも自分は動揺してはいけません。

こういったことは大会に出てみないとわからないので、とにかく大会に出る機会があるなら積極的に出たほうがいいと思います。

私も初めての大会ではあまりの緊張で全然集中できませんでした。そのとき負けた相手は中学生の上位プレイヤーだったのですが、彼は他のゲームで大会経験があったのでとても落ち着いていましたね。

自分なりのメンタルの保ち方を確立する

初めての大会のあと、大会中はメンタルを維持するのがとても大変だということに気づきました。そこでメンタルを維持する方法を考えました。

毎回願掛けのようなことをするようにしたのです。ルーティーンを作りました。

私はマキシマム ザ ホルモンというバンドが好きなので、試合前はその曲を聴くことにしました。そして試合開始直前に、指をくるくる回す動きをすることにしました。ホルモンの曲を聴くのも指くるくるも高校受験のときにやっていたことです。高校受験のときに極度の緊張をほぐして問題に集中するためにやっていたことがここで活きました。

自分なりに緊張のほぐしかたやゲームへの集中の儀式を確立しておくと、すっと大会に入っていけるはずです。やり方はなんでもいいのですが、大会になるとめちゃくちゃ緊張して全然まともなプレイができないという人は、儀式やルーティーンを作っておくと改善するかもしれません。

体調管理

ゲームの大会は体力ゲーです。プレイヤーの体力です。Top16ぐらいになると実力もかなり拮抗してきます。そういうときに勝つのは「最後まで集中力を切らさなかった方」です。大会当日に体調が悪いと、集中することはできません。

私が今でも思い出すのは2018年6月のSmash’N’Splash4(アメリカ・ウィスコンシン)という大会です。クラウドファンディングで皆さまから資金をいただいてアメリカの大会に出場しました。「みんなの気持ちを背負っている」と考えていたので、とても緊張しました。

私は渡米中の飛行機で寝れず、アメリカに着いたらごはんが合わなくて体調を崩し、夜は時差ボケで全く寝れない、という最悪の状況で大会に臨みました。結果2徹の状態で意識が30%ぐらいの状態で闘うことになり、体力的にも精神的にも最悪の状態でした。結果は5位に終わってしまいました。

次の8月に出場したラスベガスのEVOではその点を反省し、日本食を持っていき、睡眠導入剤を飲んで、アメリカに着いたら昼は少し運動しました。確実に寝れるようにするためです。万全の状態で臨み、優勝しました。

ラスベガスで持参の日本食を食べる私。米味噌汁鯖缶鮭納豆

体調管理も仕事のうちです。普段の練習で鍛えたものをすべて発揮するために体調は万全にしておくべきです。

大会は長時間にわたり、場合によっては数日かけておこなわれます。その期間中フルで集中できるだけの体力作りをすべきです。

プレイ以外のことが原因で負けると、とても後悔します。練習してきた自分を裏切ったような気持ちになります。

ちなみにEVOのときにラスベガスのホテルのプールでときどさんに会っていろいろお話させていただきました。 早めに現地入りしたりプールなどで身体を動かしたりして体調を整えるそうです。

大会中の自分の癖を把握する

大会は異常な空間です。普段の練習とは違うことをしてしまいます。大切なのはそういった「大会中の自分の癖」を把握しておくことです。大会に出た後はリプレイを見返しましょう。試合を見てくれた人に聞いてみるのもいいと思います。

大会の緊張感にやられて、やたらと逃げの立ち回りになっていないか、むやみに攻撃を振って隙を晒していないかなどをチェックします。「大会中に弱気になって後ろに下がってしまう」という癖を見つけた場合、それを意識的に解消していきましょう。

こういった大会中の癖を知ったら、次の大会では「後ろに下がりすぎてないか」などを自分に問いかけましょう。 「攻めれるときはしっかりと前に出ろ」と自分に言い聞かせます。 ラウンド間やセット間にも、自分の癖が出ていないかを再度問い直して修正していきましょう。

私は大会で怖くなってあまり前に出られないタイプだったので、常に自分を奮い立たせていました。

これはあるプレイヤーに「こへうはもっと強気になった方がいいと思う。試合中はとにかく自分が最強だと思った方がいい」とアドバイスを受けたからです。「攻めれるときは前に出ろ!!強気になれ!!自分が最強!!」と何度も何度も言い聞かせました。驚くことに、こうやって試合中に強気になることで大会での勝率がかなり改善しました。

大会で完璧なことをするのはほぼ不可能

大会では緊張、焦り、恐怖心や勝利への期待のせいで、普段と全く異なる精神状態で挑むことになります。そのような中で「100%完璧」という動きをすることはほぼ不可能です。ミスもするし、やってはいけない行動をすることもあります。

大事なのは「100%完璧」ということはありえないということを知っておくことです。たとえ大会中に大ミスをしたり、勝てるはずの相手に1セット取られたりした場合でも冷静になりましょう。

私も前日まで余裕で勝ち越していた相手に、大会で1セットも取れないまま負けたことがあります。2018年のEVOです。

その後冷静に負けた理由を分析しました。相手に体力有利をとられた後、焦って前に出すぎていたのです。そこを狩られていました。これはチームメイトにも指摘されました。そこで私は多少体力有利をとられても無理に突っ込まないように自分に言い聞かせました。じっくりじっくり闘って、ここぞというチャンスで攻撃をたたみかけることにしたのです。相手が弱気になる瞬間を見逃しませんでした。結果的に敗者復活で再度同じ相手と闘って勝つことができました。

何度も言いますが大会は異常な空間です。予想とは異なることが常に起こります。だからこそ、それを認識して、いかに修正するかに集中すべきです。ミスをしてもへこむのではなく、冷静に考えましょう。

また、大会中には難易度の高いことを完璧にこなすのは難しいです。それよりも「確実にできる動き」を基礎に据えてやりましょう。ここは普段の練習で何度も何度もやって身体にたたきこんでいくところです。

闘っているときの思考

格ゲーの勝負は高速で進んでいきます。相手の動きを見て、何をするか考えて、動くというのをいちいちやる暇はありません。

闘っているときに私が何を考えているかというと「今は攻めよう」「今は守ろう」とかその程度です。それに加えて、一点集中で相手の特定の行動を見ることがあります。相手の特定の行動に対して確定で反撃を加えられそうならばそれを出す瞬間を待つとか、絶対に避けたい攻撃があるときはそれに細心の注意を払うとか、そういうものです。あとはあまり細かいことは考えていません。

繰り返しますが、大会中に細かいことを考える余裕はないです。そもそも高速で勝負が進む上に、緊張、恐怖、焦りなどが思考を邪魔するからです。

そんなときでも考えられるのは「大雑把なこと」です。頭の中はできるだけシンプルにしておきます。頭の中がごちゃごちゃになって思考が止まると、その間に相手に攻めつぶされてしまいます。状況に合わせておおまかな方針を決めるだけ。あとの細かいことは練習で身体にたたきこんでおいて、ほぼ無意識で動かす。そうやって闘いを進めていくという感じです。

大会を意識した練習をする

ここまで書いてきたように、大会は異常な空間です。それに慣れるために、大会が近づいてきたらできるだけ大会を意識した練習をすべきです。

私がやっていたのは

基礎の動きを完璧にする(ex.ガード、カウンター)

とにかく勝つことに集中する

ということです。

基礎の動きに関しては、トレモをしないと意外とおろそかになっていきます。それを確実にするために、当たり前のようなことを反復して再確認していきました。

例えば相手の攻撃にピッタリ合わせてガードできるか、綺麗に基本攻撃を当てられるか、無駄な動きをしていないかなどを確認していました。

また、大会前以外では、「勝利より成長」を意識しているため特定のテーマ(起き攻めの練習)のために試合をしています。このときは負けても「成長できたならよし」としています。理想的なのは、普段の練習の成果を生かして徹底的に攻め、守るべき時は守り、きれいに勝ち切ることです。

しかし、大会前は「とにかく勝つこと」を意識して闘います。 勝つために徹底的に相手の嫌がるプレイングをする、体力有利をとって逃げ切れるようなら徹底的に逃げ切る、というようなことをします。本番でどんなことをやってでも勝つために(もちろんゲームのルールの範囲内で)、大会前の練習からそういうことを意識します。1ミリでも体力有利をとって、時間切れにしてでも勝ちをつかみに行きます。大会で同じ状況になっても、冷静に勝ちをつかみにいく練習です。

練習でできなかったことが本番で突然できるということはほぼありません。少なくともそう思っておくべきです。仮に本番で、練習でできていなかったことができたとしてもそれは偶然にすぎません。再現性のないものに頼るべきではないです。

そういうわけで、大会を意識した練習では徹底的に勝ちにこだわりましょう

最後まで絶対に諦めない

大会は精神力の勝負でもあります。より強く「勝ちたい」と思っていた方が勝つと私は考えています。最後の最後まで絶対に諦めないでください。逆に、たとえ確実に勝てる状況でも試合が終わるまで絶対に気を抜かないでください。

私の過去の試合を観たことがある人なら知っているかと思いますが、これまで私は数々の「不屈」で勝ってきました。EVOの最後の試合ですら、ルーザーズからの敗者復活リセットの最終セット、タイムアップギリギリでつかみが通って逆転優勝でした。

こへうEVO2018ARMS優勝の瞬間
EVO2018ARMS優勝の瞬間。手前のキャラがこへう。タイムアップ逆転勝ち。呆然とした後、涙が止まらなくなった。

それはひとえに「最後の最後の最後まで絶対に諦めない」という気持ちが強かったからだと考えています。

普段の練習にかける情熱、ゲームにかける思い、勝利への欲求、すべてがその最後の一瞬に詰まっています。

格ゲーの試合は1セットたったの数分です。

その数分で最高の試合をするために、ゲーマーたちは並々ならぬ時間と情熱をかけて普段の練習に臨んでいるのです。

まとめ

①情報収集をする。自分のゲームだけではなく、他のゲームや他競技の理論、トッププレイヤーの哲学まで学ぶ。人に話を聞く。ゲーム観やゲーム哲学を養い、人間としても成長する。

②練習と改善。マクロ視点とミクロ視点で問題を分析する。分析するときは何かしらのテーマに分けて分析する。課題を見つけて、一つ一つ改善していく。

③大会に出る。大会に慣れる。メンタルや体調を管理して、最後まで絶対に諦めない。大会中の自分の癖を把握して、それを改善する。

これを繰り返すことでプレイヤーとしてのレベルは上がっていきます。

最後に

結局、何より大事だと思うのは「そのゲームを楽しむこと」です。

正直、競技シーンで本気で闘うことはしんどいことばかりです。

優勝したとき、とてつもない快感を得られます。しかし、それもほんの一瞬です。次の大会ではまたゼロからスタートです。再び勝てるかはわかりません。

そんなしんどい道を信じて走り抜けるのは「そのゲームが好きだから」「そのゲームが楽しいから」「好きなゲームで一番になりたいから」という気持ちがあるからだと思います。そして、周りの仲間に支えられているからです。

「ゲーム」だということを忘れない方がいいです。楽しくてやってるんです。

この記事には「当たり前」のことしか書いていなかったと思います。

少しでもレベルアップをして、ゲームをより深く楽しんで、勝つ喜びを知るための一助になれば幸いです。

そもそも強くなりたい人しかこの記事にたどり着かないはずですし、読み切ってくださった方は間違いなく強くなれると思います。

とっ散らかった記事でしたが、読んでくださってありがとうございました。

この記事を書いた人
こへう(KHU)

東京大学法学部卒、東京大学法科大学院卒。
プロゲーミングチームDeToNator所属。
東大大学院に通う傍らプロゲーマーとして活動。無事大学院を卒業。
2018年 EVO優勝(ARMS)他
2019年 司法試験に合格。
現在 司法修習生

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