どうもこんにちはこへうです。今回は「東大に行けたのはゲームをやっていたおかげかもしれない」(極論)というお話を書かせていただきます。
この記事では「ゲームをやってるからってバカになるわけじゃないよ」「むしろゲームをやっているとけっこう良いことがあるよ」ということを書きます。頭ごなしにゲームを否定するのはよくないです。私が東大に合格するまで勉強できた大きな要因の一つは、小学生時代に大好きなゲームをしまくっていたからだと思っています。
ゲーム三昧だった人が偏差値33から東大に合格するまで心がけたことはこちら
ゲームも勉強も好きな自分の経験も交えつつ、書かせていただきます。
※「ゲームやってるだけで勉強もできるようになる!」とかいう胡散臭い話ではないです。ご注意ください。当然、勉強しなければ勉強ができるようにはなりません。
ゲームをするとバカになる?
「ゲームをしているとバカになる」は本当か?
私の経験上「ゲームをする→バカになる」ということはないです。
私自身小学生の頃はゲーム三昧の日々でした。それで頭が悪くなったかというとそんなことはなく、むしろその経験が勉強にも活きました。小学校時代のゲームのせいで頭が悪くなるんだとしたら、私は東大に行けていないはずです。
正しくは「ゲームしすぎて勉強しなかったら成績は下がる」だと思います。しかし後述の通り、ゲームを禁止しても勉強ができるようになるわけじゃありません。本人の意思次第です。
ゲームで得られる力もある
ゲームをするには脳の力を使います。脳の消費カロリーがとても大きいです。驚くことにゲーマーの方々はこれをいともたやすくこなしてしまいます。脳を使うことに慣れているのです。
例えば一人用RPGでも、ストーリーを理解する力や課題をクリアしていく力が必要になります。これは勉強で言えば読解力や問題解決力に直結しています。どうしてそのストーリーになるのか、どうやってボスを倒すのか、そういったことを順序だてて考える力が、ゲームの過程で自然と身に着くのです。ゲームによってこれらの力を身に着けることはできるのです。
これが対人戦のあるゲームならば、より複雑になっていきます。課題を自分で設定する力、それを克服する方法を考える力、対策を立てる力等も必要になってきます。
何よりもこれらを「楽しみながら」身に着けることができるのです。好きなことで身に着けられるならそれに越したことはありません。
ゲームで鍛える脳の力
どうやって脳の力をつけるか、どうやってその力を活かすかは人それぞれです。
私はこれまで家庭教師、個別指導や集団塾教師のアルバイトをやってきました。そのときに親御さんから「うちの子はゲームばかりして全然ダメなんです」と言われることがよくありました。
私は毎回「それじゃあよかったです。それだけゲームできるなら勉強もできるようになります」と答えていました。
それだけ熱中できるものあれば、十分勉強ができるようになる素地があります。あとはゲームで身に着けた力をどうやって勉強に活かすかです。
何かに熱中したことがある人は強いです。熱中するものはゲームでも勉強でも、なんでもいいです。そういう人なら、他の「目標」ができたらそれに向かって突き進めます。
もちろんゲーム依存にまでなりそうだったら止めたほうが良いと思います。ゲームでも勉強でもやりすぎはよくないです。それはスポーツ等でも同じだと思います。ただしその線引きは難しいです。線引きを理解するためにも、まずはゲームをやってみるといいかもしれません。
たしかにゲームに時間を割きすぎると成績は下がります。勉強の結果は勉強することによってしか得られません。前回の記事でも書いた通り、何を目標にするのかは明確にした方が良いと思います。その時その時で自分にとって重要な目標を把握する必要があります。
しかし、ゲームにハマったという経験のおかげで私は勉強に集中できたのだと思っています。
「ゲーム禁止!」は無駄
「勉強させるためにゲームを禁止」ということを聞きます。はっきりいってあまり効果はないです。ゲーム禁止されたところで勉強するようになりません。
ゲームを禁止されたところで、やりたくない勉強の時間を増やすわけがありません。むしろ、禁止されたゲームをする方法をなんとか考えるでしょう。
私も小学生のころ「ゲームは1日1時間まで」と言われたこともありましたが、なんとかルールをかいくぐる方法を考えました。「トイレの中だったら1時間ルールの適用外」とか「親が寝静まった後に布団の中でやればいいのではないか」とか小賢しい小学生でした。禁止されたら逆にやりたくなるというやつです。逆に不健全になるということで結局親側が折れました。
本気でやりたいことを防ぐことはできないのです。それよりも健全に活かす方法を考えた方がいいかもしれません。
ゲームで得た力
攻略力
ゲームのおかげで、物事を攻略していく力が付きました。
ゲームでは「何らかの課題があって、それをクリアしていく」という作業を繰り返します。その過程で「どうやってクリアするか」を常に考えなければなりません。勝てないボスがいる場合の解決策として、「技が効いてないんじゃないか。じゃあこっちの技を使ってみよう」「レベルが足りないんじゃないか。じゃあレベル上げしよう」「装備が弱いんじゃないか。じゃあ有効な装備を探しに行こう」という風に、色々考えます。
これだけでも相当頭を使っていることがわかると思います。勉強に置き換えるなら難しいテストがあるときに「解き方がよくないんじゃないか。じゃあこっちの解き方をやってみよう」「知識(レベル)が足りないんじゃないか。じゃあ知識を増やそう」「参考書がダメなんじゃないか。じゃあいい参考書を探しに行こう」などと考えることと似ています。
私は中学1年生のころから猛烈に勉強をし始めました。しかし、もしその時にそれまでのゲーム経験がなくてゼロから勉強を始めたとしたら、そううまくは勉強できなかったと思います。
ゲームと同じように、課題を設定して、自分で考えて、クリアしていくというのを勉強でもやったのです。当時は半ば無意識でしたが、今思い返せばあれはゲームで培った手法でした。
ゲームを攻略する力を、勉強にも活かす。そうすれば勉強のレベルもだんだん上がっていくはずです。「受験」というボスを倒すために、毎日コツコツレベル上げをしてスキルを身に着けるのです。しかもそれが自分の身になります。ゲームはその予行演習としてピッタリだと思います。
記憶力
私はカードゲームもよくやっていました。遊戯王、デュエルマスターズ、デジモンカード、金色のガッシュベル等々。小学生のお遊びレベルです。それでもとても真剣でした。
勝つためにはカードの種類と効果を覚えなければなりません。私は小学生の時、カードの名前や効果をがんばって覚えていました。遊びながら自然と覚えられるものと、なかなか覚えられないものがありました。デュエルマスターズのカードはカタカナの言葉が多くてとても大変でした。ホワイト~ドラゴンとか。語呂合わせを使ったりカードの絵柄と対応させたりしてなんとか覚えていました。
中学生になって勉強を始めたとき、なかなか覚えられない知識がありました。そういう時は「そういえばああやってカードの名前とか覚えてたな」ということを思い出して、なんとか記憶していました。語呂合わせとか、絵と対応させるとか、そういうやり方です。そのおかげで多くのことを覚えることができました。
もしカードゲームにハマった経験がなければ、勉強で上手くいかなかったと思います。ゼロの状態で「はい、これ覚えて」と言われても、「何かを覚える」という経験がなければなかなか難しいはずです。カードゲームで培った「記憶する力」がその後の勉強にも役に立ちました。
参考記事:暗記が苦手?東大合格式暗記法
競争力
私はゲームを通じて「人と競う」ということを覚えました。ガリガリのヒョロヒョロ体型だった私は、スポーツで活躍するタイプではありませんでした。しかしゲームなら人と公平に競うことができます。だからゲームのおかげで友達と公平に勝負することを覚えられました。
特に小学生の頃は人によって身体の成長の度合いが違います。だからスポーツ等で勝負しようと思っても、勝てない人には勝てません。しかしゲームなら自分の代わりにキャラクターが戦ってくれるので、身体能力関係なく闘うことができます。私がスポーツだと理不尽を感じるところも、ゲームなら平等なので納得できたわけです。スポーツなら「競う」という意欲すらなくなるところを、ゲームのおかげで「競う」ことができたのです。
うちの小学校ではロックマンエグゼ(GBA)がとても流行っていました。ターンごとにチップという技のようなものを選んで、アクションをしながら戦うというシステムでした。そのチップの組み合わせなどをよく考えることで、相手に勝つことができます。当時はそれでなんとか相手に勝とうと必死に考えていました。スポーツでは負ける相手でもゲームなら勝てるかもしれないから、とてもがんばっていました。
おかげで、誰かと競うことに対して億劫ではなくなりました。「がんばれば、勝てる」ということを教えてくれたのはゲームでした。
楽しむ力
何よりも私は「ゲームを楽しんだ」という経験が大きかったと思います。
人に強制されたことでは、なかなか身が入りません。いくら親に「勉強しろ」と言われたところで、やりたくないものはやりたくないです。その状態でいくら勉強したところで、大した効果はありません。好きで勉強している人には到底かないません。
それならいっそ、自分がやりたいことに全力投球してみたほうが良いのではないでしょうか。その経験があれば、他に興味のあることができたときにそちらでも全力を振り絞ることができます。
私の場合、小学生の頃にゲームにはハマったという原体験がありました。ドラクエ、FF、ロックマンエグゼ、ポケモン…etc。とにかく早くクリアしたい、とにかくスコアを伸ばしたい、なんとか友達に勝ちたい、そういう気持ちが出てきたのはゲームが好きだったからです。中学生になってからはその気持ちが勉強に向いたということです。ゲームに対して楽しさを見出したのと同じように、勉強に対しても楽しさを見出せるようになりました。
しかもゲームでは割と手軽に成功体験を味わえます。ステージがあって、それをクリアする。ボスがいて、それを倒す。そしてその難易度は少しずつ上がっていきます。そうやって成功体験を繰り返すことで、ハードルを越える楽しさを味わえるのです。
ハードルを越える楽しさを知っていれば、他のことするときにも「これもクリアすれば楽しい」ということがわかります。勉強でも、わからない問題があるときも「これができるようになったら楽しいはず」と思っていました。
やりたくないことをやらされるより、やりたいことをやって、「楽しむことを知る」方がいいのではないかと考えます。
熱中する力
熱意は何物にも勝る
結局、好きなことを全力でやっている人が最強なのだな、とつくづく思います。
好きなことだからこそ全力を出せるし、好きなことだからこそハードルがあっても努力できます。私は小学生の頃ドラクエとかポケモンとかを、とにかく早くクリアすることに全力を出していました。寝る間も惜しんでプレイしていました。それは「もっと早く先を知りたい」という気持ちが強かったし、ゲームが織りなす世界が大好きだったからです。レベル上げも苦じゃなかったし、難しいステージも必死に考えました。ゲームなら地元で一番早くクリアするぐらいにはなっていました。それが自分の自信になり、さらにがんばれるようになりました。
その人の能力なども大事かもしれません。しかしそれよりも、好きなことに対して熱中して考えながらやっていれば、おのずと結果は出てくるものだと思います。
熱中する経験は大事
繰り返しますが、何かに熱中する経験は大事だと思います。それがたとえゲームでもスポーツでも勉強でもです。それが1つでもあれば、他のことにも熱中できるようになります。
私が勉強をできるようになった要因の一つは、ゲームにハマった経験があったからです。そのおかげで勉強にもハマることができました。
もし「これ自分のやりたいことじゃないんだよな」という気持ちで何かをやらされているのだったら、あるいは子供の意思を尊重せずに「ゲームは悪です。あなたのためだから勉強しなさい」と強制しているのだったら、考え直した方がいいかもしれません。
結局、何に熱中するか
熱中するものでは(法に触れなければ)なんでもいいんじゃないでしょうか。私は「ゲーム=悪」という考え方には反対ですし、「勉強=絶対正義」という考え方も違うなと思います。
本当に自分の意思でやりたいことに向けてがんばっているならそれでいいんじゃないでしょうか。生活を維持できればそれで問題ないと思います。
私は小学校のときゲーム、中高時代勉強ときて、大学院時代にまたゲームに戻ってきたという感じです。何に熱中するかは人によってもタイミングによっても変わると思います。「あれがダメでこれはOK」みたいなのは、法に触れなければ特にないんじゃないでしょうか。
1つでも何か熱中できるものがあるなら、がんばるといいかなと思います。もしその後に他のことに興味が向いても、その経験は間違いなく活きます。がんばろう。
まとめ
・ゲームをしてもバカにはならない。むしろいろいろな力がつく。
・ゲームを通じて攻略力、競争力、楽しむ力などを身に着けることができる。ゲームで成功体験を積み重ねることは他のことでも活きる。
・自分の意思で何かに熱中した経験はとても大きい。そういうものこそ結果を出せる。
最後に
田舎の貧乏ゲーム少年がなんで東大まで合格したのだろう、ということを我ながら時々考えます。その大きな要因の一つはゲームにあったんだろうな、ということで記事にしてみました。
こへう少年、信じられないだろうが君は将来プロゲーマーになってアメリカで闘うことになるぞ。
東大院在学中に1年でプロゲーマーになって世界大会で優勝するお話はこちら
家庭教師のバイトをしていると、塾とか家庭教師とか習い事でスケジュールびっしりのお子様にときどき会います。遊び惚けてゲーム三昧の小学生時代を過ごしていた私からするとびっくりです。
お子様がそれを楽しんでいたらいいのですが、大抵の場合は頭がパンクしていて勉強の効果もなかなか出にくいです。
もしこれをどこかの親御さんが読んでくださっていたら、おこがましいですが、「まあ人生長いし子供が何にハマるかわからないし、好きなことをやらせてあげてください」とお伝えしたいです。突然勉強にハマるかもしれないですし。
最後までお読みいただいてありがとうございました。
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